シリコンバレー式 自分を変える最強の食事:デイヴ・アスプリー、(訳)栗原 百代(ダイヤモンド社)を読了したので内容の要約と紹介

理想の食事
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本書は「完全無欠コーヒー」だけの本ではない

本書によって広まった「完全無欠コーヒー」=バターコーヒー。
作り方は簡単で、コーヒー(カビ毒になっていないもの)にグラスフェッドバターとMCTオイルを入れ、撹拌して(←これが重要)飲む。
これだけ。

これが独り歩きしてしまったが、本書で説いているのは別のことである。
「完全無欠コーヒー」はそのための手法の一つに過ぎず、全体は別のところにある。

実際、「完全無欠コーヒー」を取り入れようとしたら、えらい金と時間がかかる。

まず、グラスフェッドバターの日本産は事実上入手不可能。
グラスフェッドということは、グラス(=草)フェッド(=飼育or食べさせられた)ということなので、牧草だけで飼育されている乳牛の乳が必要なのだが、日本ではほぼないだろう。
だから、海外からの輸入品を見つけるしかないが、高い。

MCTオイルも意外と高い。
希少性が高いオイルのためである。

手に入りやすそうなコーヒーもそう簡単ではない。
カビ毒に汚染されている確率が高い嗜好品だからである。
だがら、汚染されている可能性の低いものを選ぶのが大変。
スペシャルティコーヒーと銘打っているものが、可能性として低いらしいので、それを選択する。

このコーヒーを淹れるのには、フレンチプレスを使う必要がある。
というのは、コーヒーの油分が必要だからだ。
通常のフィルターだと、油を吸ってしまうので意味がない。
油分を通すのがフレンチプレスである。

もっとも、コーヒーの油分を抽出できればいいので、フレンチプレスである必要はない。
エスプレッソマシーン(本格的なもの)でもいい。
だが、フレンチプレスより高くなる。

そして、最後に必要なのが、ミキサー。
耐熱である必要がある。
これらをそろえて、ようやくスタート地点。

まず、コーヒーを淹れるところから始まって、撹拌(これをしないと絶対にダメ)までに、意外と時間がかかってしまう。
10分近くかかるのではないだろうか。

・・・というのが必要なのだが、これを毎日できるか?

そもそもコーヒーである必要はない

ここまで書いて、そもそも論になるが、本書でも書いている通り、コーヒーである必要はない。

もともとはチベットで飲んだバター茶を再現したかったらしいが、チベットで飲んだ時は美味しかったのだが、アメリカに戻って再現しようとすると、まずかったので、代用品を探している中で見つけたのが、コーヒーだったということである。

コーヒーが具合がよかったのは、味がマッチしたということもあるが、加えてポリフェノールが含まれており、一挙両得だったためである。

つまり、コーヒーが苦手な人は、茶(紅茶など)でよいのだ。

ただ、本書で書かれているように、脂っこくなってしまうようだ・・・。
それが気にならなければ、茶でいいということである。

30万ドル以上をつぎ込んで得たものが「完全無欠ダイエット」

本書で説いている「完全無欠ダイエット」とはなんなのか。

さまざまな条件で実験をし、フィードバックを関連づけ、蓄積された入手可能な研究論文を読んでいくことで、減量、空腹感、エネルギーレベルに対して、炎症、毒素、ホルモン、神経伝達物質、腸内バクテリアその他の多くの要因が果たしている複雑な役割が見えてきた。
こうした発見の多くは、世に出ない研究誌に載ったきりで広く利用されてこなかったものであり、僕自身の緻密な観察と、他のバイオハッカーに共有された観察の結果でもある。(p6~p7)

これで得られた結果は意外だったそうだが、体と脳にきちんとエネルギーを届ける方法を学び、機能を害するものを取り除く方法を学んだという。

本書を読んで、「あなたはあなたが食べるものでできている」ことを肝に銘じる必要がある。

炎症

炎症が老化の主な原因であるが、炎症は体中のいたるところで起きる。
頭がボーっとしてしまうのも、脳の炎症のせいかもしれない。

炎症は体の自然な反応だが、深刻な問題を引き起こすのは、炎症が慢性化した時である。

調査研究の結果、多くの病気の中心には高度の炎症があることが何度も示されてきた。(p25)

そして、炎症の自覚があまりなかったとしても、脳は体のどの部位の炎症にも敏感なため、集中力を弱められてしまう。
つまり、炎症を放っておくと、痛みなどを感じる前に、頭のキレが鈍る。

この炎症を起こすのがなにか。

それが、「アンチニュートリエント」(反栄養素。栄養阻害物質)

この反栄養素によって継続的に腸にダメージを負っていると、炎症性の「サイトカイン」を血中に出して、やがては脳に達する。

脳は炎症を生じると不機嫌に、低パフォーマンスになり、自分では望んでいなくてもあなたをバカのように振る舞わせる。(p26)

自然な毒

大切なのは、反栄養素を含む食品はなるべく摂らないで、免疫系を刺激する食品は完全に避けて、免疫反応を制御することだ。

こうした反栄養素は野菜にもある。

考えてみれば当たり前なのだが、植物は「食べられないために、複雑な防御システムを発展させてきた(p28)」のだ。

そうした自然由来の反要素の主なものは次の通り。

  1. レクチン
  2. フィチン酸
  3. シュウ酸
  4. カビ毒(マイコトキシン)

レクチン、フィチン酸、シュウ酸、カビ毒

レクチン

ナス科・・・トマト、ナス、ピーマン、じゃがいも

フィチン酸

穀物、ナッツ類、種子類

フィチン酸はミネラル(なかでも鉄、亜鉛、マグネシウム、カルシウム)に結合して、ミネラルの吸収を阻害してしまう
一方で、フィチン酸は抗酸化物質でもある。

シュウ酸

ケール、スイスチャード、ホウレンソウなどの生の野菜
黒こしょう、パセリ、ビート、チョコレート、たいていのナッツ、たいていのベリー、豆類

シュウ酸は血中のカルシウムと結合すると、小さくとがった結晶となり、体内に堆積して筋肉痛を起こす。腎臓結石の一因になる。

ゆがけばいいので、生のサラダやスムージーはよくない。

カビ毒(マイコトキシン)

慢性的にだれでも微量を摂取しているが、目に見えず、確認しづらい。
カビ毒は食べれば食べるほどダメージが蓄積していく。

カビ毒

カビ毒に汚染されたコーヒーは苦くなる。

そして、カビ毒はコーヒーだけではなく、ほかの食物にもある。

コーヒー以外の食品でカビ毒の主要源は、小麦、トウモロコシといった穀物だが、ピーナッツ、果物、チョコレート、ワインが汚染されていることも多い。そしてカビ毒は、汚染された穀物を食べた牛の乳にも蓄積される。(p37)

これが理由で、低炭水化物ダイエットが成功する一つの理由になっているという。
要するに、穀物を食べないから、食事中のカビ毒の濃度が下がっていくのだ。

従来の常識と異なるデータ

飽和脂肪酸とコレステロールがすべてのホルモンの基本成分(p39)

たどり着いたのが、「レプチン」というホルモン。

レプチンに敏感な体にしておけば、本当に食べ物が必要なときだけ、お腹が空くようになる。(p42)

他に重要なのが「血管作用性腸管ポリペプチド(=VIP)」である。VIPはレプチンと密接に関係する。

そして「生体アミン」。
生体アミンは、脳機能に影響する神経伝達物質で、生体アミンの一種がヒスタミンである。これを減らすのが必要である。
植物由来のヒスタミンの最大の供給源は、発酵大豆(醤油や、味噌、納豆など)である。

「腸内細菌」も重要だ。
ポリフェノールが痩せ型細菌を増やす。
洋食で、最大のポリフェノール源がコーヒーでありチョコレートである。

解毒システムの要が「胆汁」。
ヘルシーな脂肪を多く食べ、胆汁の生成を促すことで、毒素を外へ出す。

考え方の基本5つ

ダイエットをする際に、食品によって満たすべき基本が5つある。

  1. 脳のためのエネルギー
  2. 体のために燃料
  3. 細胞のための栄養素
  4. 無用な毒素の排除
  5. 満足感

これに即して、本書はさまざまな提案をしている。

低脂肪ダイエットは健康的でない

1950年代。アンセル・キーズという科学者の研究が「低脂肪ダイエット」神話を作り上げた。
「飽和脂肪酸は心臓病の原因になる」というものだ。
だが、これはキーズの想定にそぐわないデータを捨てていたことがわかっており、研究結果を操作したということがわかっている。

正しい脂肪はクリーンに燃焼し、栄養たっぷりで、満足をもたらすエネルギー源で、体も脳も最大限に機能させてくれる。(p65)

低塩ダイエットは健康的でない

低塩ダイエットは体の害になるのが、科学的に証明されている。

だから、著者は「水に溶かした小さじ1/2~1杯の海塩を起き抜けに摂ることで、夜までエネルギーを高くキープできている。朝起きてすぐが、体が塩を最も効率よく使う時間なのだ。(p76)」

著者が見つけた最高級の塩が、ユタ州やヒマラヤ山脈の汚染ゼロの古代海底地層から摂れる「ピンクソルト」だそうだ。

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記事が長いので、分割しています。

目次

はじめに

痩せてIQがアップする食事

僕は自分の体を「ハック」することにした
脳施設からチベットの奥地まで、世界のダイエットを研究
低炭水化物、低カロリー、菜食主義……いったい何が正しい?
30万ドル以上を費やしてわかったこと
IQは「食べ物」しだいで変わっていく

Chapter 1 あなたの食事をバイオハック!

減量と人生のアップグレードをする方法

あなたのパフォーマンスを下げるものの正体
加工食品のせいで脳がうまく働かない
野菜がもっている「自然な毒」
ナス科が頭痛、関節痛を起こす ── レクチン
穀物やナッツ類はもろ刃の剣 ── フィチン酸
生で食べると危険な野菜は? ── シュウ酸
「見えないカビ」が頭を鈍らせている ── カビ毒
なぜコーヒーを飲むとだるくなったのか?
「オーガニック」がつねに良いわけではない
低炭水化物ダイエットは「カビ」を減らすから効く
データは「従来の常識」と正反対だった
「空腹ホルモン」をハックする
頭の回転が速くなり、記憶力がはっきり上がる
あなたの体を「解毒マシン」にする
痩せるか太るかは「腸内細菌」で決まる
ポリフェノールが「痩せ型」細菌を増やす
「通説」を徹底的に排した科学的なダイエット

Chapter 2 その習慣でいいの?

思いがけないデブ、ヘタレ、バカの原因

ダイエットの神話1:体重が減らないのは「努力が足りない」せい
ダイエットの神話2:空腹を「我慢」すれば痩せられる
ダイエットの神話3:「低脂肪ダイエット」は健康的
ダイエットの神話4:「脂肪」を食べると太る
ダイエットの神話5:「カロリー」を減らせば体重は落ちる
ダイエットの神話6:フルーツは体に良い
ダイエットの神話7:減量には「長時間の運動」が必要
ダイエットの神話8:コーヒーは体に悪い
ダイエットの神話9:「塩」が体の不調をつくる
ダイエットの神話10:「何事もほどほどに」が成功のカギ

Chapter 3 カロリー計算をやめて、もっと脂肪を食べよう

脳は脂肪でできている

脂肪を食べても太らない
「いい脂肪」「ダメな脂肪」とは何か?
タンパク質を食べすぎると頭がボーッとする
鳥肉は「低質のタンパク質」なので控えめに
どうタンパク質を選べばいいか、教えよう
ママは正しかった ── 野菜に「多すぎる」はありえない
炭水化物をカットすると、うまく眠れなくなる
「冷や飯」が善玉菌を育てる
「ゼラチン」がパフォーマンスを上げる
果物が「集中力とエネルギー」を奪う
「ダイエットソーダ」で血糖値が乱高下する
遺伝子組み換えは何が問題なのか?
「植物油」はヘルシーではない
パンを「一切れ」食べると、時間差で悪影響が出る
「小麦」を食べだすと平均身長が低くなる
なぜ「乳製品」のほとんどがダメなのか?
ミルクは「低温殺菌」で、健康問題の元凶になる
チーズの「40%」にカビ毒が見つかっている
「カロリー計算」をする意味はない

Chapter 4 同じものでも「食べる時間」で毒になる

なぜ朝、ヨーグルトを食べると太るのか?

シンプルに「食べるタイミング」を変える
パフォーマンスを最大化する「ベストの朝食」とは?
カフェインが脳を守る
「腸内細菌」を飢えさせると、脂肪が燃える
体内の「痩せ型」細菌にえさをやる
良いコーヒーを選ぶ「基本ルール」
こまぎれの「断食」で集中力を上げる
腹を空かさずに「ぜい肉」を落とす
運動なしでも「引き締まった体」になれる
空腹になる食べ方、ならない食べ方
朝、ヨーグルトを食べると太る
炭水化物は「夜」に摂るのが唯一の正解
「自食作用」で体の細胞をきれいにする
週1日、タンパク質を「ストップ」する

Chapter 5 睡眠をハックして、寝ているあいだに痩せる

使える時間が「16年分」増える睡眠法

睡眠の質を上げて「寿命」を延ばす
一晩に6.5時間以上、寝るべき理由はない
使える時間が「16年分」も増える
食べ物で「脳を強化する睡眠」をつくる
科学の力で眠りを自在にコントロールする
質の高い睡眠をとるために「してはいけない」こと

Chapter 6 運動を減らせば、もっと筋肉がつく

週1の「たった15分」の運動で筋肉質になる

体型は9割方「食べ物」で決まる
マラソンは「運動」とは呼べない
毎日走るより「週1で走る」ほうが効果的
「腹が空っぽ」のときに運動する
「20分以上」頑張ったら、むしろ害になる
ベストの運動回数は「月に4回」

Chapter 7 ハイパフォーマンス・モードを「オン」にする

人が「最も健康になる」食べ方

「カロリー不足」だと妊娠しない
腸を「脂肪減モード」にする
「悪い脂肪」は少し摂るだけでも大ダメージ
女性のためのバイオハック微調整
子供を「低炭水化物」にしてはいけない
コーンフレークは「性欲を抑える」ためにつくられた

Chapter 8 完全無欠ダイエット・ロードマップ

楽しく進める「オシャレ地帯」編

 「すべての食べ物」を3つに分ける
何をおいても「野菜」を食べる
 完全無欠な野菜
 やや注意の野菜
 ハイリスクな野菜

「脂肪と油」が人のエネルギーを左右する
 完全無欠な脂肪と油
 やや注意の脂肪と油
 ハイリスクな脂肪と油

「タンパク質」で筋肉をつける
 完全無欠なタンパク質
 やや注意のタンパク質
 ハイリスクなタンパク質

「乳製品」はあなたが思うほど良いものじゃない
 完全無欠な乳製品
 ハイリスクな乳製品

Chapter 9 完全無欠ダイエット・ロードマップ

少し気をつけたい「怪しげな地帯」編

「ナッツ」はココナッツ以外は安心できない
 完全無欠なナッツ
 やや注意のナッツ
 ハイリスクなナッツ

「でんぷん」はときどき食べる
 完全無欠なでんぷん質
 やや注意のでんぷん質
 ハイリスクなでんぷん質

「果物」は夜に食べる
 完全無欠な果物
 やや注意の果物
 ハイリスクな果物

Chapter 10 完全無欠ダイエット・ロードマップ

慎重に動くべき「危険地帯」編

「調味料」は古いものを捨てるだけでも効果大
 完全無欠な調味料
 やや注意の調味料
 ハイリスクな調味料

「甘味料」にもいいものはある
 完全無欠な甘味料
 やや注意の甘味料
 ハイリスクな甘味料

「飲み物」はコーヒーがいちばん
 完全無欠な飲み物
 やや注意の飲み物
 ハイリスクな飲み物

Chapter 11 ゆでれば「薬」になり、あぶれば「毒」になる

栄養は調理しだいで変幻自在

あぶった肉は、喫煙と同程度のダメージを生む
完全無欠な調理法
やや注意の調理法
ハイリスクな調理法

Chapter 12 空腹知らずで、「1日0.5キロ」痩せる

人生が劇的に変わる2週間プログラム

どうやって「良い食材」をそろえる?
あなたの「ハイリスク食品」をつきとめる
合わない食事は脈拍を上げる
アレルギー反応が出たら、ほかの食材に変える
夕食は昼食から6時間「以内」にとる
どんな「おやつ」なら食べていい?
未知のパフォーマンスを手に入れる「2週間プログラム」
完全無欠メニュープラン
「完全無欠タンパク質ファスティング」メニュープラン
トラブルシューティング

Chapter 13 生涯「完全無欠」宣言

今後、必要なすべての情報をあなたは手に入れた
映画を観るときは、ポップコーンを食べればいい
合う食べもの、合わない食べものの見つけ方

おわりに

アップグレードした人生でなすべきこと

訳者あとがき

付録:完全無欠レシピ集

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